てしごと goto goto

手仕事する日々

咲いた咲いた☆麹の花

 

 

 

やっと麹の花が咲きました。感動✨

 

 

 

 

 

共麹づくり

 

 

今回は素直に共麹にしました。

 

 

<過去の挑戦>

 

自家製ヨーグルトで

 

ちょっと変なやり方で麹づくりに挑戦 

 

麹の花は咲かずじまい

 

自家製糠床で

 

リベンジ麹づくりと「真夜中の玉ねぎ砲」

 

やっぱり咲かない麹の花。しかし〇〇の香りが

 

 

 

共麹というのは、市販の麹を元種にして培養する方法です。いろんな方が発信しているのでかなり参考にさせていただきましたが、ベースの参考レシピはいつも通り故・林弘子さんの本に戻ってきました。

 

 

林弘子さん方式を採用

 

わたしのブログで繰り返し登場する林弘子さんは、パン作りほか発酵食品をメインにした料理研究家。基本はレシピを紹介してくれてるんですが、発酵食品づくりに関しては失敗も多かったらしく、その経験談や時々で感じたことなどを細かく書いてくれているので、普通にエッセイとしてもおもしろいんですよね。

 

 

下手な研究者より研究者魂を感じる一方、庶民感覚や主婦感覚が強いっていうところが何より好きなポイントです。家庭料理なのに、色々と面倒な手続きがあるのはわたしは苦手です。家庭料理は身近でお手軽でなきゃね。

 

 

その生き証人は、例によって亡き祖母。

 

 

今みたいにスーパーに行けばなんでもそろう時代じゃなかったので、自分でいろんなものを作っていましたが、きっと今の時代に生きていたら絶対に手仕事なんてやってなかったタイプ。祖母の性格は、良く言えばおおらか、悪く言えばガサツ(笑)そんな祖母でも当たり前のようにできたんです。

 

 

麹づくりとか手仕事とか、やたら職人気質だったり高尚な雰囲気を醸し出すメディアを見ますが、そんなのはここ数十年のイメージにしかすぎません。本当はやりたければ誰でもできることです。

 

 

 

ちょうど、林弘子さんの本を見ると「麹は温度やら湿度やら、何かと手をかけすぎるとかえってよくない」「1日で無理なら2日や3日待つくらいのつもりで」というようなことが書かれていて、「そうでなくちゃ」って思いました。

 

 

 

今回のレシピ

 

 

 

ってことでわたしのやり方は以下の通り。

 

 

①米1合を洗って24時間浸水

 

②一時間水切りして、40分ほど蒸す

 

③温度をさげて麹50グラムを混ぜる

 

冷まして麹と混ぜたところ



 

量が少ないので蒸し網のまままな板に乗せて冷まし、市販の麹を混ぜました

 

 

④タッパーに入れて乾いた布巾をかけた上からフタを緩くかぶせ、ゆたんぽカバーをかけて放置

 

 

 

⑤24時間ごとに混ぜる

 

 

約20時間後。香りは強くなっているけれど、まだ均一的じゃない

 

 

これで約24時間後に麹菌が伸び出し、48時間後には完全に麹になりました、たぶん。

 

 

約31時間後

 

正しい完成形の生麹っていうのを見たことないから、よくわかんないんですけどね。甘くて優しい香りと味で判断しました。タッパーの下を触るとほんのり温かくて、菌がこの中で遊び回ってたのかな、なんて想像したり。

 

 

約45時間後。満開

 

 

いままでの失敗では「わたしがそう思っているだけで、実は失敗じゃないのかも」とかポジティブに考えようともしてたんですが、見た目と香りを見れば一目瞭然。人間の五感が良いと感じたなら、それは身体にとっても良いものであり、「これはどうなのかしら」というものは、危ういものですね。基本的には。

 

 

甘酒づくり

 

炊飯器がつかえない

 

 

できた麹をどうしようか?

 

味噌づくりするつもりもないし、塩こうじはまだストックがある。乾燥させてもいいようですが、次やりたいことがあるんですよね。

 

 

ご飯を炊くときに入れようか、とかも考えましたが、ここは無難に甘酒に決めました。

 

 

実は麹から甘酒づくりっていうのをしたことがなかったんです。よくあるレシピだと炊飯器の保温機能を使って作るっていうのが人気みたいですが、うちの炊飯器ではできません。甘酒をつくるにはフタを開けておかなきゃいけないらしんですけど、うちのは開けっ放しにするとエラーになっちゃうんですよ。

 

 

それで何となく敬遠していた甘酒づくりですが、今回はどうしてもやってみたかったので挑戦することに。

 

 

 

60度でないとダメ?

 

レシピを見たらそろって書かれているのは「60度で数時間保温」。

 

 

でも60度って何なのさ?

ってすぐ疑問を持っちゃうのがわたし(笑

 

 

 

すると「62度でアミラーゼが一番活性化するから」「それ以下の温度だと雑菌が繁殖しやすい」「それ以上だと酵素が死滅してしまう」とのことで、50~60度がオススメらしいです。

 

 

でも、それってホントに? もちろん、ウソではないでしょうけど。

 

 

「62度でアミラーゼが活性化する=おいしい」とは限らないのでは?

 

 

菌というのは生き物だから特性っていうのは単純に1種類に絞られるものではないはず。糖の分解だけが進んだからといって良いわけでもないでしょう。しかも麹づくりのときは40度が適温だというのに。

 

 

感覚的に、人にとって良い菌というのは体温に近い40度前後で活性化する印象があります。なのに、60度っていうのがまず違和感でした。

 

 

そこでよく考えたらアミラーゼは酵素であって菌ではないんですよね。菌は40何度かで死滅してしまうそうです。ということは、推奨されている甘酒の作り方は、飲みやすさや甘さを優先しているということですかね。わたしはどうせなら生きたままの菌で甘酒を作ってみたいな。

 

 

62度にすると早くておいしくて、衛生面でも安全な甘酒を作ることができるという一つの提案であって、60度に縛られなくてもいいだろうと考えました。

 

 

 

菌活より先にすべきこと

 

 

また、「雑菌が混ざって腐敗しやすい」というのは現代ならではの問題点じゃないでしょうか。いまやどこの家も除菌しすぎだし、加工食品だらけ。無菌に近い家で、いきなり麹という菌を招き入れて甘酒を作ろうとしたらそりゃ雑菌も繁殖しやすいでしょう。

 

 

外の汚い世界とは無縁だった箱入り娘が、家を出た瞬間に変な人にそそのかされてしまうような感覚ですね。

 

 

でも、最初からいいも悪いも関係なく雑多な菌がいる環境なら、麹も馴染みやすいのではないでしょうか。箱入り娘もほどほどにね。

 

 

菌活が流行ってますが、わたしからすると先にやるべきは「過度な除菌をやめること」。もちろん掃除はしなきゃいけないけれど、菌を排除しておいて菌活してもプラマイゼロ。もし除菌生活で善玉菌の恩恵を受けたいなら、高いお金を出して人から買い続けるしかないし、効果も薄いでしょう。そう思う理由はまたいずれ書きます。

 

 

逆に除菌生活さえやめれば、除菌していた人にとってはそれだけで菌活しているのと同じ効果があると思います。

 

 

 

今回のレシピ

 

 

話がそれちゃいましたが、今回の甘酒は60度にこだわらず作ることにしました。

 

 

今回の作り方は以下のとおり。

 

材料

 

生麹150グラムくらい

40度くらいの水200CCくらい

 

全部適当(笑

 

 

タッパーに入れてかき混ぜ、湯たんぽなどを近くにおいてタオルを巻いて保温。

 

 

甘酒づくり

 

 

最初は湯たんぽすらおいてなかったのですが、しばらくするとお湯が冷めてしまったので、発酵(反応)速度が遅すぎるのも心配と思い、準備しました

 

 

さて上手にできるかな

 

 

開始数時間で味見をしたところ、酸味が出ていました。乳酸菌が増殖してるみたいですね。あまりに酸っぱいのも困りますが、もう少し様子を見てみます。

 

 

 

手作り麹は元種になるか

 

 

ところで、出来上がった生麹を60グラムほど取っておきました。これを元種に培養できるか実験してみようとたくらんでいます。

 

 

ネット情報をざっと見たところ「雑菌が繁殖しやすいし菌の力も弱まるから、自家製麹を元種にするのは無理」というのが一般的なようです。でも本当に?

 

 

パン酵母もヨーグルトも糠床も無限に回せるのに、麹だけ難しいっていうのが納得できません。もちろん何かしら理由はあるんでしょうけど。これを売り物にするとなるとさすがに慎重にもなりますが、わたしの趣味の範疇で自分の身体で実験するだけなので、ちょっとやってみます。

 

 

 

麹にまつわる興味深い話

 

 

コウジカビは米以外にもつく

 

 

今回、林弘子さんの本をパラパラと見ているとすっごく興味深い記載を発見しました。

 

 

なんと林さんの作った自家製パンからコウジカビが生えていたそうです。パンからコウジカビなんて、そんなことある!?

 

林さんは菌研究をしすぎて、普通の家にはないような菌環境だからじゃないか、というようなことを自己分析されていましたが、そんな感じがしますね。でもパンから麹っていうのは本当に不思議。日本国内での事例は1件だけかもしれませんが、1件あったんですよ。それはわたしにとって大きい事実。

 

 

ほったらかしの抹茶まんじゅう

 

 

あともう一つ。10年以上前の友人の話を思い出しました。

 

 

彼女はもともと胃腸が弱く、ちょっとしたことですぐお腹を壊していたそうです。そんな彼女が某国へ留学。そこは衛生環境が悪く(日本から出ると大抵そんな気はしますね)、しばらくは何を食べても調子を崩したそう。でも数か月もすると慣れてきて胃腸も強くなりました。

 

 

久しぶりに帰国しておばあちゃんの家に行ったとき、棚にあった抹茶のおまんじゅうを食べたそうです。後で「抹茶のおまんじゅう食べたよ」といったところ「抹茶じゃないよ。それカビだよ」と言われたとか。

 

 

彼女は「海外で胃袋が鍛えられたから、何ともなかった」と笑い話として教えてくれたんですが、今日気づいたんです。そのカビ、麹だったんじゃないでしょうか。

 

 

ちょうど林弘子さんの本に、コウジカビに覆われた豆の団子のカラー写真が載ってたんですが、その色がウグイス色。抹茶の粉末と言われればそう見えるかも、という色でした。

 

 

おまんじゅうはもち米で包まれていたんでしょうか。だったらコウジカビつきますよね。

 

 

彼女の話について疑問に思ったことはなかったんですが、「海外行ったらそんなに胃が強くなるのか。スゲーな」とえらく印象深く残っていたんです。だから今回の十数年越しのヒラメキはなかなかのブレイクスルーでした。わたしの中で、もうあれは絶対コウジカビ。決まり。

 

 

しかしなぜ彼女は食べた時に抹茶の味ではないことに気づかなかったのでしょうか—―笑

 

 

祖母の甘酒に驚く

 

 

甘酒づくりの参考にしようと「祖母はどうやって作ってたの?」と母に聞くと「麹と水と砂糖を入れて炊いていた」とのこと。えっ、砂糖!? そんなんアリ!? 

 

砂糖を入れることなく、天然の甘味だけでおいしく飲めるっていうのが甘酒の魅力だと思っていたのに、大前提のはずの常識を覆す祖母。

 

でも砂糖入れたら手っ取り早いか……なるほどそういう考え方もあるのか……って。まあ時代が違いますからね。今みたいに砂糖が悪者でもなかったでしょうし。ある意味で盲点だったので勉強になりました。

 

 

 

【今日の反省】文字数多すぎ

 

 

できたら1,500字程度、長くても2,000字くらいに抑えたいんですが、今回4,300字。長すぎる。

 

こまめに更新するのが理想なんですけどね。下書きもいくつかあるんですけど、「よっしゃ書くぞ」っていう波が激しい。しかも違うブログにも同時並行でいろいろ書いている……さてどうしたもんでしょ。