てしごと goto goto

手仕事する日々

イライラと毒素と食事療法

久々に帰省してきた兄に勝手に食事療法をし「やっぱり食って大事だな」と実感しました。

 

 

今回はそんな兄の2泊3日のお話。

 

 

 

 

 

食に対するスタンス

 

わたしは料理好きだったり、自然派だったりして食事にはこだわっている方なんですが、それはあくまでわたしの趣味嗜好。

 

 

他人に対して自分の考えを押し付けるつもりはなく、たとえ不摂生な生活をしていても朗らかに生きてりゃ健康なんじゃない? って思ってます。好きなものなら、たとえ99.99……%の人類にとって有害なものでも、その人は無害化できる可能性もゼロではないでしょ? と。わたしもポテチ大好きだし。食べられなくなったらツラすぎる

 

 

 

※健康志向の人で「〇〇は身体に悪い」という人がいますが、あくまで一般論。

たとえば、「パン」「タバコ」「加工食品」それぞれダメという人いますよね。でも、うちの祖父は市販のパンを毎日食べ、80歳くらいまでヘビースモーカーで、日常的に加工食品を食べていましたが、100歳超えて亡くなるまでボケることなく姿勢も美しいままでした。それを見ていたおかげで、わたしは良いも悪いも「すべては人による」という考えです。

 

 

謎にイラつく兄

 

でもこないだ、兄がうちに泊まったときのこと。

 

 

 

うちの兄は昔からマイペースで平和な性格。これまでの人生で怒ることはあったけれど、全然怖くないしその瞬間だけで終わり。人に対して当たることは、まずない。

 

 

そんな兄が仕事の関係でうちの近くに来るということで、泊めてあげることになったんですが、来た瞬間からめちゃくちゃイライラしていたのです。

 

 

母がよかれと思って「ご飯もお酒もあるよ。冷蔵庫のここにこのおかずがあって……」と説明し始めたら「もういいから! そういうことするから、イライラするんだよ!」とキレ気味。

 

 

兄の顔を見るなり、いきなり食べ物の話を始める母もどうかと思いますけどね。それにしても兄の態度もちょっとおかしい。「なんで?」ってびっくりして、ついでに怖くなりました。これ、ほんとにあの兄? 

 

 

もしかしたら会社で嫌なことがあったのかもしれませんが、兄はこれまで仕事でどんなにツラいことがあっても、人に当たるなんて絶対ありませんでした。「イライラする!」なんてセリフ、幼少期から今に至るまで一度たりとも聞いたこともない。

 

 

その日は「なんか調子が悪いのかな」と思ったので、余計な刺激はしないでおこうとそっとしておきました。でも翌朝も相変わらず母に当たってたんですよね。それを見たらこっちがムカついてきました。

 

 

機嫌が悪いのは勝手だけど、泊めてあげている家族に当たるのはおかしいでしょ。いい加減にしろよ。

 

 

 

……と本人にはいっていませんが、態度はガラっと変えました。

 

 

最初は「なにキレてんだよ」と直接聞こうかと思ったのですが、わたしも短気なので場合によってはケンカになる可能性もあります。ここは穏便に済ませた方がいいだろうと、大人になることにしました。

 

 

不機嫌な兄など無視して、リラックスしていつものお茶を飲み、ケーキを食べ、爽やかな朝日が昇るのを眺めて過ごしました。今日もいい天気ね♪ あら小鳥さんオハヨ、みたいな。

 

 

そしたら、第一段階、マシになったような。

 

 

 

原因を推理する

 

 

その後の兄の様子を見た感じ、会社や家庭で事件があったわけではないようです。何もないのに、イライラしてるってどういうことでしょう?

 

 

そういえば、前日に会社の飲み会でかなり強い酒を飲んだらしく、ちょっと疲れていそう。普段は忙しい上に海外生活で、あまりちゃんとした食事もしていないようです。

 

 

 

会社が忙しいので家でご飯を食べるのは週3くらい、あとは社内にあるデリや外食でまかなっているとのこと。社内のデリというのは飲茶やカップめんなど軽食らしく、あったら便利だけれどそれがメインだと身体に悪そう。

 

 

40歳も半ばで身体の回復も昔のようにはいかないでしょう。だったら人生初のイライラもあり得るかな?

 

 

よし、これは食事療法だ。

 

 

というか、いつも通りのうちの食事をしたら治るでしょう。

 

 

勝手に食事療法スタート

 

まず朝はうちの手作り味噌の味噌汁。わたしは朝は食べないのですが(ブランチにスイーツ)、母は毎日、和食を作っています。

 

 

昼は兄が肉まんを食べたいというので、それを。

 

 

夜は、なんとなく前日から決めていたスパイスカレーをメインに、うちのジャガイモをつかったハッセルバックポテトを魚焼きグリルで、あとはトマトに玉ねぎ、青じそなど、うちの自家製野菜をたっぷり使ったサラダ2種類を作りました。

 

 

違う日に作ったハッセルバックポテト。わたしはグリルで焼きます。好評でした

 

 

スパイスカレーはスパイス10種類以上を使って、ホールをコーヒーミルで砕いたり、手間をかけてます。これを食べると、翌日のお通じがハンパなく良くなるんですね。なにしろ薬膳ですから。ちなみに味にも自信アリ。隠し味はうちの味噌とか塩こうじ、どろソースなど使ってます。

 

 

兄は最初はただのカレーだと思って期待していなかったようですが、一口食べるなり「うまい」とモリモリ食べてました。前日まで便秘気味だったとのことで、すぐに効果が出たらしく、夜のうちに有害物質は排出されたようです。

 

 

間食には、自家製野草茶や陳皮入りのブレンドティーに、炒りたて自家焙煎の水出しコーヒー、手作りケーキ。どや。

 

 

最近ハマっているココアスポンジのスコップケーキ

 

 

コーヒーとケーキは身体にいいとはいえませんが、一応手作りですからね。「バカ兄の身体がよくなりますように」っていう願いを込めました。

 

 

コーヒーは600CCも作ったのに、わたしが飲む前にカラッポに。飲みすぎでしょうが! と怒りましたが、おいしかったらしいので許しました。どうせ海外に帰ったらインスタントでしょうし。

 

 

焙煎したての豆で作った水出しコーヒーは酸味がきいて旨味が濃厚

 

 

ゴキゲンに戻る

 

 

お風呂はわたしの調合した入浴剤を投入。重曹と塩化マグネシウムともう1種類身体にいいやつ。

 

 

そんなこんなで、兄も翌日にはすっかりマイペースでゴキゲンに戻っていました。

 

 

普段のゴキゲンな兄は、聞いてもないのに自分のことをよくしゃべる。兄のフリートークは絶望的に面白くないのですが、半年に1回くらいだし害は少な目なのでとりあえず聞いてます。

 

 

兄は日本に帰ってくると、奥さんや子どものリクエストに応えてお菓子や食品を大量に買って帰るのが恒例行事で、今回も出かけていました。それ自体はほほえましくて良いのですが、どれもこれも添加物まみれの加工品。まあね、おいしいとは思うし、ダメではないんですけどね。

 

 

まだ年齢が若くて代謝がいいとか、ストレスフリーな生活をしているなら耐えられるでしょうけど。

 

 

兄は同世代では若々しい方ですが、意外とストレスをためやすい性格。外から見えないけれど、昔からいつもトイレで大をした後が信じられないくらい臭いんですよね。今回はプラスして便秘ときた。いつもに増してストレスの大きい生活をしているということに他ならないでしょう。そして、その毒素をため込んだままうちに来たということですね。

 

 

関係あるか分からないんですが、兄が帰ってきた日、わたしのお腹の調子が少し悪くなりました。前日に特別なものを食べたわけでもなく、まったく心当たりがありません。悪くなるにしてもいつもと違う妙な感覚……これって兄のせい? もちろん科学的根拠はありません。カンです。

 

 

ついでに兄の後にお風呂に入ったら、湿疹が出ました。もちろん、これも偶然かもしれません。お酒飲んでたからそれのせいかもしれません。でもこれまた、あまり見たことがない湿疹の出方。兄の毒素……?

 

 

その夜、部屋に戻ってからお香を焚きました。笑

 

 

そして最終日。だいぶデトックスが進んだのか、リラックスした様子の兄。モリモリとわたしの作るランチやおやつなどを食べ、ツマラナイ話をしまくって、ゴキゲンで去っていきました。

 

 

よかったわね。あたしのおかげで。

否、あたしたちのおかげで。

 

 

 

普段からうちは平和なんです。手作り発酵食に住んでる菌も、畑の土壌に含まれた菌も、その辺に浮遊してるやつも平和。そんな菌たち(わたし含む)に囲まれた生活を3日もしたら、身体も平和になるでしょう。腸内環境、改善されてると思います。

 

 

兄が去った翌日の晴天に布団を干し、シーツを引っぺがしてすべて洗いました。毒素が残っていたら困るのでね……ああそうだ、お香も焚かなきゃ。

 

 

ま、わたしだったら、断食して一気にデトックスするところですが、兄はそういうのに耳を貸すとは思えないので、今回はおいしいご飯で勝手に食事療法をしました。

 

 

いいお給料もらっている兄でも、食には無頓着というか、むしろケチな方なんですよね(節約が趣味っぽい)。でも、身体は資本です。高級料理を食べる必要はないけれど、素材は選んだ方がいい。中年以降は特にね。

 

 

最近は一時期よりも衣食住が見直されつつあるようですが、兄を見ているとまだまだね、と思いました。